松本広域地協

第86回「松本地区メーデー」青空のもと開催!

2015-05-07

5月1日(金)、第86回松本地区メーデーを松本市「あがたの森」で開催しました。
すがすがしい五月晴れの下、行政関係、政党議員関係、関係団体関係から多数の御来賓をお迎えし、約1,500名が参加して盛大に行われました。

佐藤実行委員長(連合松本議長)の挨拶のあと、菅谷松本市長ほか御来賓代表のご挨拶をいただきました。プラカード&デコレーションコンテストの審査結果の発表と表彰を行ったのち、「メーデースローガン」「メーデー宣言」を採択し、全員でガンバロー三唱を行い、セレモニーを終了しました。その後、あがたの森から松本駅前通りを花時計公園までデモ行進しました。



佐藤実行委員長あいさつ<要約>
東日本大震災、長野県北部地震、更にはその後の福島第一原発の事故により、甚大な災害が発生し4年以上が経過した。
今もなお多くの被災者が不自由な生活を強いられている。引き続きの支援体制を我々は現地に寄り添って実践していく。

先月行われた統一地方選挙の取組、お疲れさまでした。結果は、県議選に於いて、大変残念なものとなった。これから、この選挙の詳しい分析と、総括を行わなくてはならないが、何より、投票率の低さが問題。半数以上の人が、選挙に行かない、投票しない、こんな重篤な病状が明らとなった。
今後この難病に対する処方箋を検討し、快癒に向け運動を進めなくてはならない。

大企業・大都市そして、強者優先の政策、「アベノミクス」により、株高、円安への強引な誘導が続き、景気は良くなっていると言われているが、我々の地域をはじめ、地方への浸透はまだまだ実感がない。
2015春闘は月例にこだわった闘いを進め、いまだ約半数の組合は交渉中であり、全員の共闘体制を維持継続して行く。
今年は、現在の「春闘要求方式」が始まって60年の節目。これまでデフレ経済が長く続いた中で、労使ともに「賃金は上げるもの」という感覚が、忘れ去られていた感があるが「物価が上がれば賃金も上がる」「生産性が上がれば賃金が上がる」という規範を、あらためて作る闘争。この労働運動を団結して進めて行こう。

「経済を良くしたい」との思いは、私たちも同じ、しかし現在の政権の戦略目標は、「世界一企業がビジネスを、しやすい環境」であって、「働きやすく生活しやすい環境」ではないところが、大きな違い。
松本に、桜の花が咲き始めたころ、政府は「残業代ゼロ法案」を閣議決定した。「働く者のため」との説明とは裏腹に、「企業が最も、ビジネスをしやすくする」ための、一方的な方策。美辞麗句に騙されてはいけない。
8時間労働や、残業に割増賃金を払うとか、恣意的に解雇できないとか、直接雇用の原則とか、労働者保護ルールによる企業への縛りは、100年以上かけて醸成し、働く者が獲得してきたルール。それを「経済成長の障害だ」と宣伝され、切り崩そうとしている。
市場社会中心の、新自由主義的な発想の中では、格差が広がり貧困の拡大に繋がってしまう。働く者を踏み台にし、格差社会を助長させる労働者保護ルールの改悪を阻止しなければならない。我々は現状法制の改悪について断固反対の意思と行動を示していく。

戦後70年となる。平和の尊さや、不戦の誓いを、後世に繋げて行かなくてはならない。今も世界には紛争が多発している。貧困や格差、これに伴う政情の不安定が、引き金のひとつであると言われている。
わが国は先の大戦で多くの尊い人命を失い、家屋や財産も失ったが、深い反省と、平和と繁栄を求めた社会改革により、社会の大多数を占める労働者の地位改善を進め、社会の安定や繁栄、そして平和の維持を進め、日本は、そこから奇跡と言われる復興を成し遂げた。
今、貧困や格差社会の拡大の問題が進行しつつあると言われている。労働状況の劣化が、そして格差社会の進行が、人心を荒廃させ、各国を戦争へと向かわせた「あの時代」の、切実な反省を 無に帰すような事があってはならない。
今を生きる私たちにとって、大切なのは、「平和」、「民主主義」、「人権の尊重」といった、過去の過ちから生み出された、貴い価値観を次世代に伝えて行くことではないかと思う。これを皆さんと本日改めて確認し、共有してまいりたい。

メーデー実行委員会構成団体は、幅広い市民運動とも連携し、『平和・人権・労働・環境・共生・連帯』を踏まえ、全ての働く者・その家族との連帯を強め運動を展開進める。
第86回松本地区メーデーを起点に、みんなの力で、笑顔で安心して暮らせる日本を築きあげる事と、世界の恒久平和の実現、そして被災地の一日も早い復興・再生に向け、働く者の総力を結集し、支援していく事を共に確認したい。 ともに頑張ろう!