上伊那地協

北方領土返還要求長野県民大会に参加して

2017-02-10

平成28年度の「北方領土返還要求長野県民大会」は、2月9日(木)午後1時30分より、箕輪町「伊那プリンスホテル」において開催され、上伊那管内の各単組からも多くの組合役員が参加した。
大会の中では、県内の小中学校で取り組んだ北方領土問題に関する標語コンクールの表彰や、北方四島交流事業などの活動報告、記念講演が行われた。
今年度国後島・色丹島を交流訪問された領土問題対策協会 長野県推進委員の方からの報告では、北方四島の面積や人口などの概要の他、ホームビジットの様子、スーパーでの買い物、保育園・学校・消防署の視察などなど島で暮らしている人たちの様子が、実際に訪問した人の言葉で語られた。現在四島合わせて約17,000人程の人口を減少させないため、島で働く人たちの給料や年金はロシア本土よりも手厚くされている。しかし、実際は若い夫婦が共稼ぎで15年ほど働き蓄えた後、島を出ていくケースが多いという話だった。
「北方四島における日ロ共同開発のゆくえ」と題した記念講演では、東海大学海洋学部の山田吉彦教授から日露関係の興味深い話を聞く事が出来た。
昨年末行なわれた日露首脳会談では、内容にがっかりした人も多かったと思われるが、ロシアの現状では、頼りになるのは日本。四島返還には大きな隔たりがあるものの、漁業や環境、医療などの分野で経済協力が進めば、戦後70年以上ロシア化が進んだ島の現状を変えていく事が出来る。簡単なことでは無いが、蟻の一穴から切り崩していこうという話に、長い年月あきらめず活動を続けてきた島民とそれを支える人たちに思いをはせ、関心と理解を深めることがまずは私にできることだと感じた。
「四島(しま)返還 願いの種が芽吹く時」
(平成28年度北方領土問題に関する標語最優秀作品)